南海トラフ危ない県ランキング|津波到達時間と想定被害から見る注意地域

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南海トラフ巨大地震では、都道府県ごとに想定される被害規模に大きな差があることが、内閣府の被害想定で示されています。震源となる海域からの距離や海岸線の形状によって、想定死者数や津波の高さは大きく変わります。この記事では、南海トラフ巨大地震で危ないとされる県のランキングと、その背景にある特徴を整理します。

危ない県という言葉には不安を感じるかもしれませんが、これは行動の判断材料として活用できる情報です。想定が大きい県に住んでいても、備えの優先順位が分かれば対策は立てやすくなります。

防災について知りたいと考えているあらゆる年代の方に向けて、公的機関の資料をもとに分かりやすく整理しました。お住まいの地域や気になる地域の傾向を確認する参考にしてみてください。

南海トラフ巨大地震で危ない県ランキング

南海トラフ巨大地震の被害想定では、都道府県ごとに死者数や津波の高さに大きな差があることが示されています。ここでは想定死者数が多いとされる県を中心に、なぜ被害が大きくなるとされているのか、その背景を順に整理します。

静岡県が最大規模の被害想定を持つ理由

内閣府の被害想定では、静岡県の死者数は最大約10万3000人とされ、47都道府県の中で最も多い数字が示されています。静岡県は南海トラフの震源域である駿河湾に面しており、県内の広いエリアで震度6弱から7の強い揺れが想定されている点が特徴です。

下田市周辺では津波の高さが最大31mに達するとされ、沿岸部は特に警戒が必要な地域として位置づけられています。避難者数も1週間後には約147万人にのぼるとの想定があり、長期的な避難生活への備えも欠かせません。

内閣府防災情報のページでは、住宅の耐震化や津波避難施設の整備が被害軽減の鍵になると整理されています。静岡県では公共施設の耐震補強や震災総合訓練を継続的に実施しており、行政と住民の両面から対策が進められている点も押さえておきたいポイントです。

また、静岡県では東海地震対策として長年にわたり防災訓練や情報発信が積み重ねられてきた経緯があります。こうした取り組みの蓄積が、いざというときの避難行動の速さにつながると期待されています。

耐震診断や避難行動の判断に迷う場合は、お住まいの市区町村の防災担当窓口や地域の防災士に相談する方法もあります。専門的な視点からアドバイスを得られる場合があります。

静岡県内では地域ごとに津波到達時間が異なるため、居住地に応じた個別のシミュレーション結果を確認しておくことも有効です。

和歌山県と高知県で津波が主要因になる背景

和歌山県は死者数が最大約6万5000人と想定され、その9割以上が津波によるものとされています。震源域から近く、津波が最短でおよそ3分で到達する地域があることが、被害が大きくなる主な理由です。

和歌山県では堤防や護岸のかさ上げ、避難路や津波避難タワーの整備が継続的に進められていますが、到達時間が数分という短さのため、避難行動の速さそのものが命を守るうえで重要になります。

高知県も同様に震源域に近く、土佐清水市や黒潮町では最大34mという国内で最も高い津波が想定されています。高知県の資料では、過去の昭和南海地震でも津波と地盤沈下による浸水被害が大きかったことが記録されており、今回の想定にもその教訓が反映されているといえます。県内のほぼ全域で震度6弱から7が想定されている点も、被害を大きくする要因です。

和歌山県や高知県のように津波の到達が早い地域では、地震の揺れを感じたらすぐに高台へ向かう行動が特に重要とされています。避難情報を待たずに自主的に避難する姿勢が推奨される場面もあります。

津波避難タワーが整備されている地域では、事前に位置と収容人数を確認しておくことが避難計画づくりに役立ちます。地域の防災マップに記載されている場合が多くあります。

和歌山県や高知県の沿岸部では、標高の低いエリアに住んでいる場合、日頃から徒歩での避難ルートを複数把握しておくことが推奨されています。

徳島県と宮崎県の被害想定の特徴

徳島県では最大震度7、津波高は沿岸部の一部で20mを超えると想定されています。死者数は約2万1700人とされ、四国の中では高知県に次ぐ規模です。徳島県の資料によると、津波の被害が大きい市町の一部では、災害関連死を認定する審査体制の整備が課題として指摘されています。

災害関連死とは、地震そのものによる直接の被害ではなく、避難生活の中での体調悪化などが原因で亡くなることを指します。避難所の環境整備が、直接死だけでなく関連死を減らすうえでも重要とされています。

宮崎県は最大震度7、死者数は約3万9000人と想定され、死亡原因の約95%を津波が占めるとされています。宮崎県の資料では、太平洋沿岸部に津波が到達する時間が最短14分とされ、迅速な避難行動の重要性が強調されています。広域防災体制の確立や公共施設の耐震化など、県レベルでの対策も進められています。

徳島県や宮崎県では、津波避難ビルの指定や避難路の照明整備など、夜間や高齢者にも配慮した避難環境づくりが進められている地域もあります。地域ごとの取り組み状況は自治体の公式サイトで確認できます。

過去の南海地震の記録は、被害の傾向を知るうえで参考になる資料です。地域の郷土資料館や図書館で当時の記録を調べてみるのも一つの方法です。

徳島県や宮崎県のような津波リスクの高い地域では、夜間の停電を想定した携帯型ライトや予備の電源の備えも合わせて検討しておくと安心です。

危ない県に共通する地理的条件

被害想定が大きい県には、震源域である南海トラフに面していること、太平洋沿岸に人口や住宅が集中していることという共通点があります。愛知県や三重県、大阪府なども同様に被害規模が大きいと想定されている県です。

一方で、同じ県内でも沿岸部と内陸部では被害の規模が大きく異なる場合があります。例えば同じ県でも、海沿いの市町村と山間部の市町村とでは想定される津波の影響がまったく異なることも珍しくありません。

国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、市区町村単位で震度や津波の想定を確認できるため、お住まいの地域の詳しい情報を確認しておくと安心です。県全体の想定だけで判断せず、実際に生活している地区の情報を見ておくとよいでしょう。

三重県や愛知県、大阪府といった被害規模の大きい他県についても、それぞれの地域特性に応じた対策が進められています。県境をまたぐ広域避難計画が整備されている地域もあります。

県境をまたぐ避難計画がある地域では、隣接する自治体との連携状況も確認しておくと、広域的な避難行動の判断材料になります。

被害規模の大きい県に共通するのは、行政と住民が一体となった継続的な訓練と情報共有の積み重ねです。地域の取り組みに関心を持つことも防災意識を高める一歩になります。

南海トラフ巨大地震の被害想定で死者数が多いとされる県(最大クラス)
1位 静岡県 約10万3000人
2位 和歌山県 約6万5000人
3位 高知県 約4万6000人
4位 宮崎県 約3万9000人
5位 徳島県 約2万1700人
※内閣府の想定に基づく数値です。詳細は内閣府防災情報のページでご確認ください
  • 静岡県は想定死者数が全国最多とされています
  • 和歌山県と高知県では津波が死亡原因の大半を占めます
  • 徳島県と宮崎県も震度7クラスの揺れが想定されています
  • 被害の大きい県は太平洋沿岸に人口が集中している傾向があります
  • 同じ県内でも沿岸部と内陸部でリスクの大きさは異なります

地域全体で見る被害想定の傾向

危ない県のランキングを見てきましたが、ここからはエリア全体で見た被害想定の傾向を整理します。太平洋側と日本海側、都市部と地方では想定される被害の規模や種類に違いがあります。

愛知県や大阪府など都市部の被害想定

愛知県は震源域に近接しており、県内の多くの地域で最大震度6強から7の揺れが想定されています。内閣府の資料では、愛知県の死者数は約1万9000人、避難者数は最大で112万人を超えるとされています。

愛知県の太平洋沿岸部は最大津波高の想定が20m以上とされ、全国的に見ても高いリスクを抱えるエリアです。上水道の断水は最大で約620万人に及ぶとされ、ライフラインへの影響も大きな課題として整理されています。

大阪府は死者数の想定が9900人と他県より少ないものの、人口密集地であるため避難者数は約199万人にのぼるとされています。大阪府では堤防の耐震対策を進めており、2023年までに主要な整備を概ね完了させたとの資料もあります。人口が多い都市部では、被害の規模が数字以上に生活への影響として現れる点に注意が必要です。

都市部では交通インフラの停止による影響も大きく、帰宅困難者の発生が課題として挙げられています。勤務先や外出先での被災を想定した備えも合わせて検討しておくと安心です。

勤務先や学校の防災計画を事前に確認しておくことも、外出時の被災に備える上で欠かせません。帰宅ルートが複数あるかどうかも合わせて把握しておくとよいでしょう。

都市部に住んでいる場合は、勤務先周辺の一時避難場所や帰宅支援ステーションの位置も事前に調べておくと、外出中の被災時に役立ちます。

四国地方全体に共通する津波リスク

四国地方は南海トラフに近接しているため、高知県だけでなく愛媛県や徳島県でも大きな津波が想定されています。愛媛県では最大津波高が19mを超えるとされ、県内7市で震度7が想定されているとの資料があります。

気象庁の資料では、四国地方の最大クラスの津波高は20m以上とされる地域が多いことが示されています。沿岸部では地震発生からわずか数分で津波が到達する場合もあるため、津波避難タワーや高台までの避難経路をあらかじめ確認しておくと安心です。

例えば、自宅から一番近い高台や避難タワーまでの距離を実際に歩いて確認しておくと、緊急時の行動がイメージしやすくなります。日中と夜間で避難にかかる時間が変わることも想定し、家族で複数の避難経路を共有しておくとよいでしょう。

四国地方では、津波の到達が早いことに加えて、山がちな地形のため避難路が限られる地域もあります。日頃から複数の避難ルートを把握しておくことが推奨されています。

避難路の途中に危険なブロック塀や老朽化した建物がないか、実際に歩いて確認しておくことも安全な避難行動につながります。

四国地方の沿岸部では、地域ごとに津波避難計画が細かく設定されている場合が多く、自治体の防災担当課で最新情報を確認できます。

比較的被害が少ないとされる地域

内閣府の想定区域に含まれていない北海道や東北の一部県、埼玉県などは、南海トラフ地震による直接的な被害が比較的少ないとされています。ただし、これらの地域でも太平洋沿岸部では津波の影響が生じる可能性があるとされている点は留意が必要です。

また、被害が少ない地域でも、被災地の生産設備や交通網が止まることで物資の流通が滞る可能性があります。実際に、過去の大規模災害でも被災地から離れた地域で一時的な品薄が生じた例が知られています。

直接の被害が想定されていない地域であっても、水や食料など基本的な備蓄をしておくことは無駄になりません。広域災害では、離れた地域からの支援体制にも時間がかかる場合があることを踏まえておくとよいでしょう。

物資の流通が滞る可能性を踏まえ、直接の被害が想定されていない地域でも、最低3日分、できれば1週間分の水と食料を備蓄しておくと安心です。

非常用の携帯トイレや簡易な調理器具は、水や食料と同様に日常的に使いながら補充していくローリングストックの対象に加えることができます。

被害想定区域外の地域でも、大規模な断水や停電が長期化する可能性を踏まえ、簡易トイレや携帯充電器などの備えを整えておくと安心です。

同じ県内でも沿岸部と内陸部で異なるリスク

被害想定が大きい県であっても、内陸部では津波の直接的な影響を受けにくい場合があります。一方で、沿岸部では想定を超える津波が到達する可能性も否定できません。

国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、市区町村より細かい単位で震度や浸水域を確認できます。引っ越しやリスク確認を検討する際は、県単位の想定だけでなく、実際に住む地区の情報を確認しておくと判断しやすくなります。

具体的には、住所を入力して重ねるハザードマップを表示し、津波・洪水・土砂災害の想定エリアを一つずつ確認する方法がおすすめです。同じ市内でも駅前と沿岸部で想定が大きく異なることもあるため、細かい単位での確認が欠かせません。

自治体が公開する地域防災計画には、避難所の位置や想定される避難者数の情報も含まれています。県のホームページや市区町村の防災担当窓口で確認できます。

自治体の地域防災計画は数年おきに見直される場合があるため、定期的に最新版を確認しておくと想定の変化にも対応しやすくなります。

県をまたぐ広域避難が想定される地域では、家族や親戚と事前に集合場所や連絡方法を決めておくことも大切な備えの一つです。

県名最大震度最大クラスの津波高の目安
静岡県731m前後
和歌山県720m以上(条件により異なります)
高知県734m前後
徳島県720m前後
宮崎県717m前後
  • 都市部でも人口密集により避難者数が大きくなる傾向があります
  • 四国地方は全域で高い津波リスクが想定されています
  • 内閣府の想定区域外でも津波や物資不足への注意が必要です
  • 同じ県内でも沿岸部と内陸部でリスクの大きさは異なります
地域の地形学習を表すイメージ画像

危ない県に住む場合の備えの進め方

地域ごとの被害規模を押さえたところで、次は住んでいる地域が危ないとされる場合に取れる具体的な対策を整理します。行動判断につながる情報を中心に紹介します。

自宅周辺のハザードマップを確認する

国土交通省が提供するハザードマップポータルサイトでは、住所を入力するだけで想定される津波の高さや浸水域を確認できます。自治体が独自に作成したハザードマップも公開されている場合が多く、避難所の位置や避難経路も合わせて確認できます。

例えば「重ねるハザードマップ」の機能を使うと、津波・洪水・土砂災害など複数のリスクを地図上で重ねて見ることができます。実際に自宅の住所を入力してみると、想定していなかったリスクが見つかることもあります。

引っ越しを検討している場合は、候補地のハザードマップを事前に見ておくと、判断材料が増えるでしょう。候補地が複数ある場合は、それぞれの想定震度や津波高を比較してから決めると安心です。

住宅の耐震性を確認する

南海トラフ巨大地震では、建物倒壊による死者数も想定されています。内閣府の資料では、1981年以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、新耐震基準の住宅に比べて倒壊のリスクが高いとされています。

自宅の建築年が分からない場合は、購入時の書類や自治体の建築確認記録を確認するとよいでしょう。耐震診断は専門の事業者に依頼することで、現状の強度を客観的に把握できます。

自治体によっては耐震診断や耐震改修に対する補助制度が用意されている場合があります。具体的な補助内容や条件は自治体ごとに異なるため、詳細はお住まいの市区町村の窓口で確認しておくと安心です。

非常用の備蓄と持ち出し袋を準備する

危ない県に該当する地域だけでなく、被害が想定されていない地域でも物資不足に備えることが大切です。内閣府防災情報のページでは、水や食料をはじめとする備蓄品を家庭で日常的にローリングストックする方法が紹介されています。

ローリングストックとは、日常的に使う食品や水を少し多めに買っておき、消費した分を補充していく備蓄の方法です。特別な非常食を用意するよりも取り入れやすいという特徴があります。

実際には、避難が必要な地域では非常用持ち出し袋を軽量にまとめておくことがポイントです。重すぎる持ち出し袋は避難の妨げになる場合があるため、必要最小限の内容に絞っておくとよいでしょう。

家族や高齢者・ペットへの配慮を含めた備え

高齢者や小さな子ども、ペットがいる家庭では、避難行動にかかる時間や必要な物資が変わってきます。内閣府の資料でも、要配慮者への支援体制づくりが地域防災の課題として整理されています。

具体的には、常備薬やおむつ、ペット用の水や餌などを備蓄品に含めておくと安心です。かかりつけ医からの処方薬がある場合は、お薬手帳のコピーを持ち出し袋に入れておくと避難先でも対応しやすくなります。

家族構成に応じて必要なものをリスト化しておくと、いざというときに慌てず対応しやすくなります。定期的にリストを見直し、子どもの成長やペットの状況に合わせて内容を更新しておくとよいでしょう。

南海トラフ地震に備える基本チェック
自宅周辺のハザードマップを確認したか
住宅の耐震性を把握しているか
水・食料の備蓄をローリングストックしているか
非常用持ち出し袋の内容を見直したか
家族構成に応じた備えを準備したか

Q. 危ないとされる県に住んでいると必ず被害を受けますか。

A. 想定は最大クラスのケースを示したものであり、地域や建物の状況によって実際の被害は変わります。ハザードマップで自宅周辺の詳細を確認することが大切です。

Q. 内陸部なら津波の心配はいりませんか。

A. 津波の直接的な被害は少なくなりますが、揺れや停電、断水などの影響は内陸部でも起こり得るとされています。

  • ハザードマップで自宅周辺の想定を確認しておくと安心です
  • 住宅の耐震性は建築年をもとに確認できます
  • 備蓄品は日常的なローリングストックが取り入れやすい方法です
  • 高齢者やペットのいる家庭は必要な物資を個別に見直しておきましょう

まとめ

南海トラフ巨大地震の被害想定は、震源域との距離や海岸線の形状によって県ごとに大きな差があります。

お住まいの地域の想定を知りたい場合は、国土交通省のハザードマップポータルサイトで自宅周辺の情報を確認してみてください。

数字だけを見て不安になる必要はありません。今日できる小さな備えを一つずつ積み重ねていきましょう。

本記事は防災に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の災害や個々の状況における安全を保証するものではありません。備蓄品・防災用品の選定や災害時の対応については、内閣府・気象庁・消費者庁・お住まいの自治体などの公式情報もあわせてご確認のうえ、ご自身の状況に応じてご判断ください。

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