前震から本震までの時間は?数分後から数日後まで油断できない理由

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大きな地震が起きたあと、次にどれくらいの間隔で本震が来るのか気になる方は少なくありません。前震から本震までの時間には決まった長さがなく、数時間で本震が来ることもあれば、数日から一か月以上かかることもあります。

2016年に起きた熊本地震では、最初の地震から本震までの時間が約28時間だったことが知られています。ただし、この間隔は地震ごとに大きく異なるため、一つの事例だけで判断することはできません。

ここでは、前震から本震までの時間の考え方や、気象庁や地震本部がどのように前震と本震を区別しているのかを整理していきます。地震が起きたあとの行動判断にも役立つ内容ですので、参考にしてみてください。

前震から本震までの時間はどのくらいか

大きな地震が起きたときにまず気になるのが、次に来る本震までどれくらいの時間があるのかという点です。ここでは、前震から本震までの時間にどのような幅があるのか、公的機関の資料をもとに整理していきます。

前震から本震までの時間に決まった数値はない

地震本部の資料では、前震は本震の震源域となる領域で本震より前に発生する地震と説明されています。前震の規模や発生から本震までの時間には決まった数値がなく、地震ごとに大きく異なるとされています。

そのため、前震から本震までは何時間という一律の答えを示すことはできません。地震の起こり方は一つひとつ異なるため、目安として幅を持って理解しておくことが大切です。

例えば、ある地震では数時間のうちに本震が発生する一方、別の地震では前震らしき揺れが続いたまま数週間経過してから本震が起こる場合もあります。同じ「前震」という言葉でも、実際の時間差はケースごとにかなり異なるわけです。

地震本部が示す発生パターンの目安

地震本部の資料によると、前震は本震の直前から数日前に発生することが多いとされています。一方で、本震が発生する一か月以上前から前震にあたる地震が起きていた例も報告されています。

つまり、前震から本震までの時間は数時間から数日程度が比較的多いものの、もっと長い期間になるケースも想定しておくとよいでしょう。地震ごとの幅を理解しておくと、急な変化にも落ち着いて対応しやすくなります。

また、前震とされる地震の規模自体も一定ではありません。ごく小さな揺れが続いたあとに大きな本震が来る場合もあれば、前震の段階でかなり強い揺れが観測される場合もあり、規模の大小だけで前震かどうかを見分けることは難しいとされています。

発生直後は前震か本震か判断できない

地震本部の資料では、地震が発生した直後にそれが前震であるかどうかを判断することは難しいと説明されています。実際に強い揺れを感じた場合、その地震が前震なのか本震なのかは、その時点では分からないという状況になります。

例えば、震度5程度の地震が起きた場合でも、その後にさらに大きな本震が来る可能性は否定できません。1回の揺れで安心してしまうのではなく、しばらくは同程度以上の揺れに備えておくと安心です。

この判断の難しさは、専門機関であっても変わりません。観測データが積み重なることで、後になって初めて「あの地震は前震だった」と位置づけられることが多いというのが実際のところです。

気象庁の情報発表で使われる用語の違い

気象庁が発表する地震情報では、地震の規模や震度だけでなく、続報の中で「今回の地震はさらに大きな地震につながる可能性がある」といった注意が加えられることがあります。こうした表現は、前震か本震かをその場で断定できないという事情を反映したものです。

報道で「本震」という言葉が使われていても、あとになって規模の大きな地震が発生すれば、位置づけが変わる場合があります。ニュースの見出しだけで安心してしまわないよう、内容を最後まで確認する姿勢が大切です。

前震から本震までの時間の目安
・多くの場合は数時間から数日程度
・一か月以上前から前震が始まっていた例もある
・発生直後に前震か本震かを判断することはできない

Q. 前震のあとにどれくらい警戒すればよいですか。

A. 地震本部の資料では、前震から本震までの期間に決まりはないとされています。強い揺れがあった直後は、数日程度は同程度以上の揺れが起こる可能性を踏まえて過ごすとよいでしょう。

Q. 小さな揺れなら前震ではないと考えてよいですか。

A. 前震は規模が小さく数が少ない場合もあれば、多数発生して被害を及ぼす場合もあるとされています。揺れの大きさだけで前震かどうかを判断することはできません。

  • 前震から本震までの時間に決まった数値はない
  • 数時間から数日程度が多いが一か月以上前のケースもある
  • 発生直後は前震か本震か判断できない
  • 揺れの大きさだけで前震かどうかは分からない

気象庁による前震と本震の判断基準

前のセクションで触れた前震から本震までの時間の幅を踏まえたところで、次はそもそも前震と本震がどのように区別されているのかを見ていきます。判断の仕組みを知っておくと、報道で使われる言葉の意味も理解しやすくなります。

地震活動のまとまりの中で最大の揺れを本震とする

ある程度の規模になると、地震はまとまった活動として発生することがあります。その中で最も大きな規模の揺れが本震と位置づけられ、本震の前に起きる地震が前震、本震のあとに起きる地震が余震と呼ばれます。

ただし、大きな揺れが何度も続く場合には、どれが本震にあたるのかの区別が難しくなる場合もあります。断層のずれの程度や地震活動の経過、過去の断層活動の記録などを踏まえて、総合的に判断されることになります。

このため、地震発生直後に発表される情報と、しばらく時間が経ったあとに発表される情報とで、前震・本震の位置づけが変わることも珍しくありません。

熊本地震での判断の経緯

2016年に起きた熊本地震では、当初発生した地震が本震と見られていましたが、その後さらに規模の大きな地震が発生したため、後から発表される情報の中で本震の位置づけが変わりました。このように、地震活動の途中で前震と本震の呼び方が変わることがあります。

気象庁や地震本部が発表する情報は、揺れの大きさだけでなく複数の観測データを踏まえてまとめられているため、発表のたびに内容が更新される場合がある点も押さえておくとよいでしょう。

前震-本震-余震型と本震-余震型の違い

地震本部の資料では、前震が発生せず本震と余震だけで進む地震活動を本震-余震型、前震も観測される場合を前震-本震-余震型と呼んで区別しています。どちらの型になるかは地震ごとに異なり、事前に予測することは難しいとされています。

熊本地震のように前震-本震-余震型となった場合は、最初の揺れのあとにさらに大きな揺れが来る可能性があるため、揺れが収まったあとも油断しない姿勢が求められます。多くの地震では本震-余震型で進むとされていますが、前震-本震-余震型になる可能性も常に残っている点を理解しておくとよいでしょう。

判断が変わることで防災行動にも影響する

本震の位置づけが後から変わるという事実は、地震発生直後の情報だけで安心してよいわけではないことを示しています。強い揺れのあとに落ち着いた様子が続いても、しばらくは注意を続けておくと安心です。

気象庁や地震本部が発表する最新情報をこまめに確認しておくと、状況の変化にも気づきやすくなります。特に、地震発生から数日間は続報が出やすい時期にあたるため、テレビやインターネットの発表を定期的にチェックしておくとよいでしょう。

気象庁による震度発表と地震活動の見方

気象庁は地震が発生するたびに震源やマグニチュード、各地の震度を発表しています。これらの発表は、地震活動全体の中でどの地震が本震にあたるのかを見極めるための基礎資料としても使われています。

震度が同程度の地震が繰り返し発表される場合には、地震活動がまだ収まっていない段階にあると考えられます。気象庁の発表を継続的に確認することで、地震活動の落ち着き具合をある程度把握しやすくなります。

用語意味
前震本震より前に震源域で発生する地震
本震一連の地震活動の中で最大規模の地震
余震本震のあとに発生する地震
  • 本震は一連の地震活動の中で最大規模の揺れ
  • 断層のずれなどから総合的に判断される
  • 前震か本震かは発表のたびに変わる場合がある
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熊本地震にみる前震から本震までの時間

気象庁による前震と本震の判断基準を押さえたところで、次は実際の事例として熊本地震を見ていきます。数字を確認すると、前震から本震までの時間のイメージがつかみやすくなります。

2016年4月14日に発生した前震

2016年4月14日21時26分、熊本県熊本地方でマグニチュード6.5の地震が発生し、最大震度7が観測されました。この地震は当初、本震と見られていましたが、後にこの地震が前震として位置づけられています。

震源の深さは11キロメートルとされ、熊本県内の広い範囲で震度5弱以上が観測されました。数字の大きさから、当時は本震と判断されたことも自然な流れだったといえます。

この時点では、まさかこの2日後にさらに大きな地震が起こるとは考えにくい状況だったことがうかがえます。実際に多くの住民が、最初の揺れをその地域における最大規模の地震として受け止めていたとされています。

2016年4月16日に発生した本震

前震の発生から2日後にあたる2016年4月16日1時25分、前震よりも西北西に位置する地点でマグニチュード7.3の地震が発生し、こちらも最大震度7を観測しました。震源の深さは12キロメートルとされています。

この地震により九州各地から中国・四国地方の一部まで広い範囲で強い揺れが観測され、規模の大きさから本震として位置づけられました。持続時間も前震よりも長く、揺れの強さも広範囲に及んだことが特徴です。

前震から本震までの時間は約28時間

前震の発生時刻である4月14日21時26分から、本震の発生時刻である4月16日1時25分までの時間は、およそ28時間になります。1日と数時間という比較的短い間隔で、より規模の大きな地震が発生したことになります。

この事例だけを見ると前震から本震までの時間は短いという印象を持ちやすいですが、前のセクションで触れたとおり、地震ごとに幅があるため一般化はできません。あくまで一つの事例として捉えておくとよいでしょう。

その後も続いた地震活動

熊本地震では、本震のあとも震度6強や震度6弱の地震が繰り返し発生し、地震発生から3か月後までに震度1以上を観測した地震が合計1888回にのぼったとされています。震度7の地震が2回発生し、震度6弱以上の地震が7回観測されたことは、それまでの観測史上初とされています。

このように、本震のあとも長期間にわたって強い揺れが続く場合があるため、本震が過ぎたあとも警戒を続ける姿勢が大切になります。地震発生から2か月ほど経過した時期にも震度5弱の揺れが観測されており、活動が長く続く点も特徴的です。

前震の時点で分かっていたことと分からなかったこと

2016年4月14日の地震が発生した時点では、その後さらに規模の大きな地震が起こることは分かっていませんでした。震度7という非常に強い揺れが観測されたため、多くの住民がこの地震を一連の活動の中で最も大きなものと考えていたとされています。

結果として本震はさらに大きな規模で発生したため、最初の地震で得られた情報だけに基づいて安心してしまうことの難しさが、この事例からも読み取れます。地震活動の途中では、常に次の揺れの可能性を念頭に置いておくことが大切です。

区分発生日時規模最大震度
前震2016年4月14日21時26分マグニチュード6.57
本震2016年4月16日1時25分マグニチュード7.37

例えば、前震のあとに家具の固定を見直したり、非常持ち出し袋の位置を確認したりしておくと、本震が発生した場合にも落ち着いて行動しやすくなります。

  • 熊本地震の前震は2016年4月14日発生
  • 本震は2016年4月16日発生
  • 前震から本震までの時間は約28時間
  • 本震後も長期間にわたり地震活動が続いた

前震かもしれない地震が起きたときの備え方

熊本地震の事例を確認したところで、次は実際に強い揺れを感じたときにどのような行動を取ればよいのかを整理していきます。前震かどうか分からない段階での備え方を知っておくと安心です。

大きな地震の後はすぐに安全確保を優先する

強い揺れを感じたときは、その地震が前震か本震かを考えるよりも、まず身の安全を確保することが優先になります。家具から離れる、頭を保護するなど、基本的な行動を落ち着いて取ることが大切です。

揺れが収まったあとも、周囲の状況を確認しながら、次の揺れに備えて安全な場所にとどまっておくとよいでしょう。ガラスの破損や家具の転倒など、二次的な危険がないかも合わせて確認しておくと安心です。

すぐに避難できる準備を整えておく

前震かもしれない地震のあとは、非常持ち出し袋や避難経路を再確認しておくと、本震が発生した場合にも慌てずに行動しやすくなります。例えば、玄関付近に持ち出し袋を置き直しておくと、夜間でもすぐに手が届きます。

内閣府防災情報のページでは、避難の準備として日頃からの備えを見直す機会として、強い揺れのあとの時間を活用するよう案内されています。高齢の家族がいる場合は避難にかかる時間も考慮し、余裕を持った準備をしておくと安心です。

気象庁や自治体の情報をこまめに確認する

地震が起きたあとは、気象庁の発表や自治体からの避難情報をこまめに確認しておくと安心です。テレビやラジオ、防災アプリなど複数の手段を組み合わせておくと、停電時にも情報を得やすくなります。

特に、余震が続いている間は状況が変化しやすいため、最新の発表を確認する習慣を持っておくとよいでしょう。ポータブル電源などを準備しておくと、停電時でも情報収集の手段を確保しやすくなります。

家族や地域と情報を共有しておく

強い地震のあとは、家族や近隣の人と現在の状況や今後の見通しについて話し合っておくと、いざというときの行動をすり合わせやすくなります。連絡手段が使えなくなる場合を想定して、集合場所をあらかじめ決めておくのも一つの方法です。

子どもや高齢者がいる家庭では、避難の際に手助けが必要になる場面を想定し、役割を事前に確認しておくと落ち着いて対応しやすくなります。

ハザードマップで自宅周辺のリスクを確認しておく

強い地震が起きたあとは、自宅や勤務先周辺の地形的なリスクを見直すよい機会にもなります。国土交通省と国土地理院が運用するハザードマップポータルサイトでは、地震に伴う土砂災害や液状化のリスクなどを地図上で確認できます。

河川の近くや傾斜地に住んでいる場合は、地震のあとに地盤が緩んでいる可能性もあるため、ハザードマップの情報と合わせて周辺の状況を確認しておくと安心です。

強い揺れのあとに見直したいこと
・非常持ち出し袋の位置と内容
・避難経路と避難場所の確認
・気象庁や自治体からの情報の確認手段
・家族との連絡方法と集合場所

強い地震のあとは、備蓄している食品や飲料水の量も合わせて確認しておくと安心です。ローリングストックの考え方を取り入れておくと、普段の生活の中で無理なく備蓄品を管理しやすくなります。

  • 揺れを感じたらまず安全確保を優先する
  • 非常持ち出し袋や避難経路を再確認する
  • 気象庁や自治体の情報をこまめに確認する
  • 家族や地域と事前に情報を共有しておく

まとめ

前震から本震までの時間には決まった長さがなく、数時間から一か月以上まで幅があることを整理してきました。

強い地震を感じたときは、それが前震か本震かを判断しようとするよりも、非常持ち出し袋や避難経路を確認し、気象庁や自治体からの情報をこまめに確認する行動を優先してみてください。

地震の起こり方は一つひとつ異なるため、今回の内容を参考にしながら、自分や家族の状況に合わせた備えを続けていってもらえたらと思います。

本記事は防災に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の災害や個々の状況における安全を保証するものではありません。備蓄品・防災用品の選定や災害時の対応については、内閣府・気象庁・消費者庁・お住まいの自治体などの公式情報もあわせてご確認のうえ、ご自身の状況に応じてご判断ください。

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